他人事ではない?誰でも起こり得る外傷による難聴
誰でも起こり得る原因の一つに「外傷による難聴」があります。
自分でいくら気を付けていても巻き込まれてしまう可能性のある事故や怪我。こうした思わぬ事故や怪我などがきっかけとなり起こる外傷による難聴。どんなケースがあるのか見ていきましょう。
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音響外傷による難聴
外部からの予期できない大きな音を耳のそばで聞かされたことにより起こる難聴を「音響外傷」といいます。
私たちの耳には元々、予測される範囲の大きな音には対応できる機能があります。
しかし、予期せぬ事態には対応しきれないことがあるのです。
例えば、「すぐ近くで爆発が起きた」「ライブ会場のスピーカーが壊れ大音量で音楽が鳴り響いた」などですね。
このように突発的に大きな音を聞くと、耳が対応しきれず耳鳴りや耳の痛み、聞こえづらくなるといった症状が現れるケースがあるのです。
早期に治療を行えば回復することもありますが、放っておくと悪化していく一方な為、注意が必要です。
頭部の外傷による難聴
仕事やスポーツ中など日常生活の中で起こる事故や交通事故など、こうした事故によって起った外傷が原因で難聴になることもあります。
内耳振とう
頭を強く打ってしまった時に起こる可能性のある難聴です。
頭を強く打つことで内耳が揺さぶられ、聞こえが悪くなってしまいます。頭部外傷性の難聴ではこの「内耳振とう」が原因の場合が最も多いといわれています。
時間が経てば自然と治るケースはあるものの、めまいや耳鳴りなどの症状が残ってしまうこともある難聴です。
2010年にはプロ野球日本ハムファイターズに所属していた高橋信二選手が、頭部に受けたデッドボールの影響で内耳振とうと診断されました。
外リンパろう
飛行機の離着陸やダイビング、くしゃみなどが原因で、中耳と内耳の間にある内耳窓に小さな穴が空いてしまった状態を「外リンパろう」といいます。
髄液圧や内耳圧が急激に上昇したことで起こると言われています。
通常、内耳窓は閉じているのですが、こうした原因によって小さな穴が開くことでめまいや難聴などの症状が起こってしまうのです。
安静にしていれば治ることもありますが、難聴が進行したりめまいがやまないといった場合は手術が必要となってしまいます。
鼓膜穿孔
外的な要因によって鼓膜に穴が空いてしまう状態のことを「鼓膜穿孔」といいます。
鼓膜が損傷する原因には「直達性」と「介達性」の二つがあり、耳掃除をしている時に誤って綿棒で鼓膜を破いてしまうなど、鼓膜に直接的な衝撃が加わって破れてしまった場合を「直達性」、耳の付近を叩かれる、至近距離で爆風を浴びるなど間接的な要因で鼓膜が破れてしまった場合を「介達性」といいます。
「鼓膜穿孔」の場合、軽度であれば安静にすることで塞がりますが、重度の場合は手術が必要となってしまいます。
側頭骨骨折
頭蓋骨の一部である側頭骨を骨折してしまうことな原因となり難聴が起こる場合があります。
側頭骨とは、ちょうど耳の辺りにある骨で、ここには聴覚や平衡感覚の神経、顔面神経などたくさんの神経が走っています。その為、側頭骨を骨折することで音が聞こえづらいという症状が出た場合は、骨折が内耳にまで及び、耳小骨が破壊されてしまっている恐れがあるのです。
X線で検査することにより骨折の有無を判断しすることができます。
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