生まれつき耳が聞こえない子供、どんな風に言語習得するの?

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生まれつき耳が聞こえない、先天性の問題で聞こえに問題があるというお子さんが言語を習得するには、どうしたら良いのでしょう?

また、聴覚障害のあるお子さんの言語習得はどうすれば良いのでしょうか?

ここでは、言語習得について見ていきましょう。

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言語習得の流れ

耳が聞こえている子どもは周囲の音や両親、祖父母などが話している言葉などを聞きながらそれを習得し成長し、少しずつ話せるようになっていきます。

これが一般的な言語習得の流れですが、難聴者の場合はそうではありません。

幼少期から難聴であった場合、周囲の言葉や音を聞くことができないので言語の習得が遅れてしまうのです。

また、言語を習得するためには耳の機能だけでなく、音の刺激を受けた脳の器官が発達する必要があり、難聴者の場合は音の理解をつかさどる部分の脳の発達が遅れてしまうケースも少なくなく、そのため言語の習得が難しくなってしまうのです。

言語習得を始める時期

人間の脳は4歳ごろまでに音を理解するための仕組みが作られるといわれています。

そのため難聴の子どもには、早いうちからのトレーニングが必要だといえます。

一般的に母国語の基礎は5歳ぐらいまでに修得し終えてしまうとされていますので、なるべく小さいうちから言語習得の訓練をすることが大切になるのです。

聴覚に障害のあるお子さんの場合、早いうちから人工内耳や補聴器をつけ、適切な音の刺激を受けさせることが訓練の第一歩だといえます。

始めのうちは音を嫌がる子も多いのですが、嫌がるからと辞めてしまうのではなく、親が笑顔で話しかけたり楽器の音を聞かせたりしながら「音は楽しいものだ」と教えると徐々に慣れていきますので、親子で楽しみながら音を聞かせるよう工夫していきましょう。

言語習得の訓練を行える場所

お子さんに音や言葉を教える場所として、病院での言語聴覚士による訓練があります。

ただし、言語聴覚士に任せきりにはせず家でも同じように訓練をすることが大切です。

また、日常生活の中でもお子さんの目の前で口を大きく動かしてはっきりと話すだけでも言語習得の訓練になります。

通常、子どもは自分が今までに聞いた音や言葉を元に話始めますが聴覚に障害のあるお子さんの場合、自分の中に音や言葉が全く蓄積されない為、音や言葉を蓄積させていくための訓練が必要となるのです。

言語習得の訓練の仕方

では、具体的にどんな訓練を行なうのか?
見ていきましょう。

小さなお子さんの言語習得訓練は遊び感覚で楽しみながら行います。

言語習得は「物には名前がある」と気づくところから始まりますので、カードを使ったり、ごっこ遊びをしたりして語彙を増やしていきましょう。

また、一緒に遊ぶ際にもこまめに言葉かけをすることで語彙を増やすことができます。

例えばホットケーキを一緒に作る際には「卵を割って」と言いながら卵を割って見せたり「混ぜる」と言いながら材料をかきまぜたたりするなど、動作を言葉に表しながら遊ぶことで言語習得の手助けになります。

大切なのは焦らないことと、お子さんのペースに合わせてやっていくことです。
疲れてしまったり、親子の関係が悪化してしまったりしたら元も子もありませんので、言語訓練を兼ねた遊び感覚で楽しみながら行っていくと良いでしょう。

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