聴覚障害者のコミュニケーション法「読話」と「読唇」ってどんな方法?
読話や読唇をご存知でしょうか?
読話や読唇とは、人が話している唇の動きを見てその人が何を言っているのかを判別することをいい、聴覚障害の方のコミュニケーション方法の一つです。
この読話や読唇の習得方法やメリット・デメリットにはどんなものがあるのでしょうか?
それでは、読話・読唇について見ていきましょう。
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読話・読唇を学べる場所
読話や読唇といった技術を学ぶには、読話サークルの参加、テキストやビデオで習得する方法などが挙げられます。
また、自宅近辺にサークルが存在しない場合はインターネットを通じて学べるところもあり、難聴者がメインとなって活動している読話サークルも存在します。
自治体によっては定期的に読話が学べる塾を開催していることもありますので、読話や読唇を学びたいという方は一度、自治体のホームページなどで情報を収集してみると良いでしょう。
読話・読唇のサークルには、ご自身と同じように聴覚障害のある方ばかりですので、こうしたサークルを通じて仲間ができ孤独感が薄れるという方も少なくなくおすすめです。
読話・読唇のメリット
読話や読唇は、手話と併用することで、話の内容の理解がスムーズになりやすいといわれています。
手話の単語を見ながら相手の口元の動きを見ると、単語の特定がしやすく、相手の口元を見ることで言葉を判別するので健聴者との会話もスムーズになるのです。
聴覚障害を持っていても読話を習得すると耳に不自由があるとは分からない程スムーズに会話をすることができるようになる人もおり、手話の分からない方とのコミュニケーションも取りやすくなるので、手話と併用して習得される方が少なくありません。
また、難聴者の場合は補聴器から入ってくる音と相手の唇の動きを総合して判断することができますので話の理解の助けにもなります。
読話・読唇のデメリット
読話や読唇では、相手の口元を常に見つめながら話を聞かなくてはならないので、多大な緊張を強いられ、長時間の会話には向いていません。
また、自分にとって興味のない話や叱責などの聞きたくない話の場合でも口元を見つめて話を聞かなくてはならない為、こうした場合は集中による緊張と不快な気持ちとで苦痛を感じることがあるのも事実です。
他にも複数の人が一斉に話すような場や相手の口元がマスクやタオルなどで口元が隠れている場合、発言者が喫煙しながら話す場合など、唇の動きを読むことができない時は話を理解することが出来なくなってしまいますし、音が似ている言葉、例えば「たばこ」と「たまご」、「梨」と「無し」などは、口の動きだけでは判別できない為、前後の文脈から判断するしかなく、長時間の会話にはあまり向いていないといえます。
読話・読唇でコミュニケーションをとるためには
読話や読唇では、発言者は明るい場所で口を大きく開けて話す必要があり、マスクなどをしている場合は面倒でも取りましょう。
また、発言はゆっくり、口の動きははっきりと行うことで読話がしやすくなります。
状況に応じて読話や読唇だけでなく筆談やジェスチャーなどを取り入れることでより一層会話がスムーズに進みますし、手話が分かる方は手話と併用することでコミュニケーションがよりスムーズに進みます。
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